「スマトーコントラクトにおけるエラー」はもうすぐ無くなるかもしれないといいます。バグが「ブロックチェーンオペレーター」に対してさまざまな問題をもたらしている中で、「スマートコントラクト・ソルーションズ」である、スタートアップ企業のスマートコントラクト開発者が、2年前から構想していたというアイデアを実現するソフトウェア「ZeppelinOS」を立ち上げることが先週末明らかになりました。
ブロックチェーン上に立ち上がった「ZeppelinOS」
「イーサリアム(Ethereum)」のブロックチェーンの上に立ち上がった「ZeppelinOS」は、イーサリアムのスマートコントラクト技術を応用し、ツールにおける一連のライブラリの開発を目指しているといいます。
オープンバザール(OpenBazaar)のCEOのホフマン氏は
「彼らは業界最先端のスマートコントラクトの監査役で安全性に注力する組織であると証明した。そして、私たちは、彼らの持つ専門的知識と『ZeppelinOS』を将来のオープンバザール・トークンでの活動に利用したいと考えている」
と、ZeppelinOSに対しての興味を語っています。
世界第二位の仮想通貨「イーサ(ETH)」
仮想通貨初心者の方は「仮想通貨=ビットコイン」という図式が成り立っているかもしれません。仮想通貨「イーサ(ETH)」は、大半の仮想通貨取引所で扱われていて、ビットコイン(BTC)に次いで、時価総額二位に君臨しています。
「イーサリアム(Ethereum)」とは仮想通貨の名称ではなく、イーサリアムという名称は、仮想通貨として知名度を上げてきていますが、実は仮想通貨の名称ではなく「イーサリアムプロジェクト」というソフトウェアやアプリケーションを作成するプラットフォームです。
「ビットコイン」は決済や送金を目的とした仮想通貨と言えますが、一方のイーサリアムは「スマートコントラクト」という技術を備えています。スマートコントラクトとは、簡単に言うと「あらゆる契約を自動で正確に実行する」システムのことです。
ブロックチェーンの特性はメリットだけではない?
ブロックチェーンの特性のひとつ「実質改ざんが不可能」というのは、セキュリティが重要視されるこの市場では非常に大きなメリットとです。しかし、スマートコントラクトにおいては、このメリットが障壁になりかねません。なぜなら、誤ったスマートコントラクトをブロックチェーンに書き込んでしまった場合、修正することが難しくなってしまうからです。
2016年に起きた「The DAO(ザ ダオ)事件」がその最たる例と言えます。スプリット機能のスマートコントラクトに致命的なバグが生じたことで、ハッカーにその脆弱性を突かれ、80億円相当のイーサを盗まれたのにもかかわらずバグを修正出来ない状態に陥りました。
まとめ
突如ハッキングなどの被害により、資産がなくなってしまった、などいつ何が起きてもおかしくはない仮想通貨市場。かねてより、その匿名性とセキュリティに関して指摘の声があがっていました。
イーサリアムのスマートコントラクト技術を応用し、ツールにおける一連のライブラリの開発を目指している「ZeppelinOS」によって「修正不可能」とされていた、イーサリアムのスマートコントラクトにおけるエラーは無くなるかもしれません。
本当にこれが実現すれば、イーサリアムひいては仮想通貨市場そのものが「一歩前進」したとになると言えるでしょう。今後も「イーサリアムプロジェクト」「ZeppelinOS」に注目が集まります。