豊かな国リヒテンシュタイン公国 仮想通貨とブロックチェーンが魅力と感じる理由

リヒテンシュタイン公国は、ドイツやスイス、イタリア、オーストラリアと国境が接していて、小さい国として知られています。そして、ヨーロッパで最も「豊かな国」と有名で「時間が止まった国」とも言われています。

リヒテンシュタイン公国とは

リヒテンシュタインはスイスのアルプスとオーストラリアに挟まれ、世界で6番目に小さい国です。産業では牧畜、精密機械、医療、観光、国際金融、切手などが有名で、面責は東京都23区の1/4程度しかありません。

人口は約4万人とされていますが、実際にリヒテンシュタインの国籍を持っている国民は全体の1/3ほどしかいないそうです。他の国民は、外国企業や社員とその家族、大富豪など住所はリヒテンシュタインになっていますが、住居実態のない者が多くいます。

その理由として、リヒテンシュタインは「※タックスヘイブン」だからです。税金が免除されることを理由に海外企業を誘致し、その法人税によって豊かな国となりました。

リヒテンシュタインの法人税率は12.5%と低く、会社の設立手続きも簡単に行うことができます。本社の籍だけ置いている多国籍企業が多く、法人税が歳入の40%を占めていることから、国民に対する直接税がありません。

※タックスヘイブンとは
税金を逃れる場所を意味していて「租税回避地(そぜいかいひち)」や「低課税地域(ていかぜいちいき)」とも呼ばれます。

リヒテンシュタインが魅力の理由

2013年にイーサリアム(Ethereum)の開発に深く関わっていたというヤニスラフ・マラホフ氏は、現在リヒテンシュタインに拠点を置いてブロックチェーン「エタニティ」の開発を進めています。

マラホフ氏はリヒテンシュタインの王子を通じて、同国が仮想通貨に対して前向きな姿勢であることを知ると、規制当局や税務当局との協議を経て自身のスタートアップする場所は、この国のほかないと決意を固めたそうです。

リヒテンシュタインでは、仮想通貨の銀行口座を開設していなくてもビットコインやイーサリアムを資本金として企業を設立することができます。マラホフ氏は5スイスフラン(500万円以上)相当のイーサリアムを資本金として、エタニティを設立しました。

仮想通貨やブロックチェーン関連の企業を含む金融サービス会社が、リヒテンシュテインに拠点を置くことで2つのメリットが生まれます。それは、厄介な存在となる欧州連合の規制の適用を一部回避できる事と、「※単一パスポート制度」を利用できる事です。

リヒテンシュタイン銀行はこれを理由に、欧州各国の金融部門が仮想通貨の取り扱いを避ける中で顧客に代わって投資を行ったり、ICOに関するアドバイスも提供しているようです。

※単一パスポート制度とは
ヨーロッパの31カ国で形成される「ヨーロッパ経済領域」内で、どこか1カ国で許可が下りれば領域内のどこでも金融業を経営することができる制度です。

さらにマラホフ氏は、リヒテンシュタインのブロックチェーン関連のビジネスに「未来は明るい」と見て「※コワーキングスペース」の新設計画を進めているそうです。しかし、小国のため人材やベンチャー投資資金が不足するなど課題は多くあります。

それでも、仮想通貨関連の企業にとってリヒテンシュタインの魅力がかつてなく高まっている事は確かでしょう。

※コワーキングスペースとは
共同で仕事をする場所という意味です。

まとめ

数多くあるタックスヘイブンとして有名なリヒテンシュタイン公国。財政はリヒテンシュタイン銀行が保持していますが、それを支えているリヒテンシュタイン家の資産規模は欧州トップクラスと言われています。税金がかからない事から、今後も仮想通貨関連の企業は増える事でしょう。ヨーロッパの中でも特に豊かな国と言われていますが、仮想通貨に優しい国と言ってもいいかもしれません。

ブロックチェーン・プロジェクトのベーシス 1億ドル以上集めて「ステーブルコイン」の開発

2018.04.20