イングランド中央銀行がブロックチェーン技術を用いて決済システムの再構築することを発表

イングランド中央銀行がブロックチェーンを用いてRTGS(即時グロス決済)システムの再構築を計画し、民間企業のプラットフォームと連動させようしていることを明らかにしました。

ブロックチェーンで決済システムを再構築

RTGSシステムは、通常銀行間で金額が大きい資金を送金するために利用されるシステムであり、総裁のマーク・カーニー氏によれば、イギリス国内にて決済の主軸となっているRTGSシステムを再構築するとしています。

イングランド中央銀行は、同行のシステムに民間の決済プラットフォームが直接接続できるように検討しているようです。同行は国境を超えた銀行間での決済を改善しようと、カナダ銀行やシンガポール金融管理局、民間の企業と連携しています

マーク氏は、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金などに対して新システムは対処できるとし、国内外の金融システムへのアクセスを向上させることも可能だとしています。

ブロックチェーンはRTGSの核にならない?

その後、ブロックチェーンはRTGSの核となるにはまだほど遠いとイングランド中央銀行は結論付けましたが、機能性向上においてはブロックチェーンとの連動が可能になるよう優先順位を与えました。

資産の新しい単位を発行し回収することで、参加者に対するアクセス許可を中央当局が与える権限を持つことになりますが、規制当局以外の参加者は取引についての詳細を見ることはできないようです。

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2018.06.22

イングランド中央銀行総裁のCBDCに対する見解

イングランドのテムズ川の画像
そんなイングランド中央銀行の総裁であるマーク氏が、リスクバンク記念会議にて、CBDCの見通しについて柔軟な姿勢であることを明かしました。

リスクバンクはスウェーデンの中央銀行であり、CBDC導入の考えに反対している訳ではないマーク氏ですが、そういった通貨がそのように導入されることは、近いうちではまず起こらないと述べています。さらに、今の段階で仮想通貨は貨幣の構成要素を満たしていないとしています。

ロンドンの大学で開催されたイベントにて、仮想通貨に対してマーク氏は、貨幣が持つ役割を担えていない上に、至る所に散らばっているため価値の保存手段とも言えないと厳しく批判をしています。

CBDCのリスクをまとめた報告書を提出

CBDCを利用することでのリスクをまとめた調査報告書を、イングランド中央銀行は公表しています。その内容は、CBDCの導入によって民間信用や経済への流動性供給に、悪影響を与えると考えることは難しいとしています。

マーク氏はリスクバンクの350周年記念式の際に、イングランド中央銀行の過去や今、未来は国民の信頼性を維持することにかかっていると主張しています。

まとめ

イングランド中央銀行が、ブロックチェーンを用いて決済システムを再構築することを発表しました。即時グロス決済システムを民間企業のプラットフォームと連動させようしています。また、同行の総裁であるマーク・カーニー氏が、CBDC導入に対して反対しないことを表明しています。イングランド中央銀行の今後の動向から目が離せません。

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2018.05.27