ブロックチェーンを使った市民投票試験がスイスのクリプトバレーであるツークで行われる

ブロックチェーンを用いた市民投票が、クリプトバレーと呼ばれるスイスのツークで初めて行われたことが明らかになりました。

クリプトバレーのツークで試験投票

クリプトバレーとして世界からの認知度を高めているスイスのツークは、2017年11月にデジタルIDシステムが導入され、ブロックチェーンによる投票システムをテストする計画を発表しています。このシステムによって、自身のモバイル機器から投票ができるようになります。

ツークのディーター・ミュラー氏は、初のテストは成功に終わったと述べており、今後は数ヶ月という期間を使ってプライバシーや投票の機密性などの可能性について技術的な詳細を検証する予定だとしています。

試験投票は2018年6月25日〜7月1日まで行われ、強制などはなくオンライン投票システムにアクセスできる240人の市民のうち、72人が参加するという小規模な投票となりました。ディーター氏は、もっと参加者が多くいてもおかしくなかったと述べています。

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市民投票にデジタルIDは必要かどうか

投票の画像
今回の試験アンケートでは、重要度の低い市について投票するよう求めると同時に、将来国民投票にブロックチェーンに基づいたデジタルIDシステムを使うべきかどうかも尋ねています。

その中で、3人がデジタルで投票を行うのは簡単ではないとし、納税申告や世論調査でブロックチェーンを使用すると回答したのが22人、19人がデジタルIDを用いて駐車料金を支払うと答え、3人が図書館で本を借りるのに使うとしています。

スイスでは、仮想通貨に有利な税法と比較的ICOに優しい規制を持つため仮想通貨国家と呼ばれてきました。2018年6月には、同国の銀行家協会に対してツークの財務部長が、ブロックチェーンに関する企業の銀行口座の開設を支援するワーキンググループを設立する要請をしています。

スイスの政治家や規制当局の目的

そんなスイスで、伝統的な銀行サービスに仮想通貨企業が完全にアクセスすることができるようにすることを目的に、今後数ヶ月以内に政治家や規制当局が障害を取り除く方針だと言います。

ツークの財政局長を務めるハインツ・タネラー氏は、遅くても2018年中に関係性を明確化したいと述べており、スイス国立銀行や連邦政府も支援する意向を表明しています。

また、イギリスでも議会委員会に対して、金融行動監督機構やイギリス中央銀行、財務省などが、仮想通貨がもたらす可能性とリスクに関する証拠を提出する予定となっているようです。リスクを承知の上の当局は、仮想通貨の将来性を断つことも望んでいないようです。

まとめ

スイスといえばブロックチェーンに友好的な国として知られ、ブロックチェーン企業が相次いで参入しています。そんなスイスで、ブロックチェーンを使った市民投票の試験が行われました。同国のツークで開催され、240人が投票に参加できる中、実際に参加したのは72人だけだったそうです。今回はテストとして行われた投票ですが、今後本格的なものになっていくのかどうか、世界から注目が集まります。

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